2024年08月07日
いつも“塗料屋あんず”をご愛顧下さいまして誠にありがとうございます。
5月に日本塗料工業会・塗料用標準色最新版となる2024年P版が発行され間もない
今日この頃ですが、2027年R版の概要案内が届きましたのでお知らせいたします。
「ん?」と思われた方はいらっしゃるでしょうか?
2024年P版から2年後の2026年R版となるかと思いきや
発行時期は2027年1月を予定し、2027年R版となるようです。
元々奇数年毎に発行していたのが2023年M版が廃盤となったことで発行が遅れ
P版が2024年になったのを元の奇数年毎に戻すのが目的なのか
将又2年毎で製作するのは無理!ということになったのかは分かりませんが
何れにしても次版の発行までに、あと2年半近くかかるということになります。
2027年R版では2024年P版に掲載されていた600色から33色を削除し
新色と過去に削除された色の復活色を合わせ33色を追加し、合計600色の収録となります。
価格も更に大幅な値上がりとなり、ポケット版で4840円(税込)、ワイド版で35200円(税込)です。
もうお得意先にサービスで配れるような価格ではなくなってきました。
さて、製造元が変わった最新版の2024年P版ですが、見ていてふと気になった箇所がありました。
恐らく先に色票番号やマンセル番号が印刷された用紙に、後から色票を塗装しているのだと思いますが
色票の塗装位置のバラつきが大きく、色によっては色票番号が一つ下の色票に寄り過ぎていて
パッと見た際に勘違いを起こしそうになる恐れがあります。
特にズレが顕著なページを比較してピックアップしてみました。
一応「↑」は付いてるのですが、最低でも色票番号が色票と色票との中間に
できれば上の色票寄りに記載されるように調整していただきたいものです。
側面から2021年L版と2024年P版を比較してみました。上がL版、下がP版です。
L版は色票の位置がほぼ揃っているのに対して、P版は位置のバラつきが大きいのが分かります。
ただ、これも個体による差もあるようで、画像の個体は弊店で使用している個体なのですが
他のP版の同じページを比較してもズレの程度は様々で、これほど大きくズレていない個体もあります。
更に、これは意図的なのかどうか分かりませんが
P版の色票の艶が引けています。
実際に測定した訳ではないですが、L版を100%艶有として、P版は大凡70%艶有という印象です。
製造元が変更になってからの初版ですから、P版は仕方がないのかもしれませんが
L版から1700円も値上がりするR版ではその辺りはしっかり改善して頂きたいものです。
日塗工の色見本帳については過去の日記で書いてます。
『日塗工色見本帳』
日塗工の色見本帳をご存知でない方は是非一度読んでみてください。